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2012/09/02

猪滝堂 (美馬市穴吹町口山字西谷) 

美馬市穴吹町口山字西谷にある猪滝堂。渕名の隣です。(猪之滝とも書くようです)
阿波五成山十三仏霊場の六番札所。(以下の文章は穴吹町誌を参考に書いています。)
赤い屋根が美しいですね。
猪滝堂1

道路沿いに、大師堂、通夜堂と並んでいます。
猪滝堂2

猪滝大師が祀られています。
猪滝堂3

猪滝を挟むように建っています。
険しい地形のところにあります。滝の下流側も相当な高さがあります。下を覗くと怖いほどです。
猪滝堂4

滝にはちゃんと水が流れています。
猪滝の地名も、「い」は水がわき出るという意味なんでしょうね。水のわき出る滝。
これだけの標高の高い場所ですので、きっと水は大変貴重だったのだと思います。
猪滝堂5

通夜堂。立派な建物です。昔は遠くからも参詣に来られていたようです。ここで休憩もされたのでしょうね。
猪滝堂6

お堂の隣には巨木があります。
猪滝堂7

猪滝堂の向かい側の渕名には地蔵尊が祀られる佐条堂の巨木が見えます。(十三仏霊場の五番札所)
榎(エノキ)の巨木で旧穴吹町1の大きさのようです。枝振りもいいですね。
猪滝堂8

集落風景です。左が渕名。右の方が西谷。
猪滝堂9
お堂のある暮らしが集落に遺るにし阿波暮らし。赤い屋根の美しいお堂です。
場所はここ→ グーグルマップ
渕名集落の動画はこちら→ にし阿波お勧めビューポイント

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コメント

非公開コメント

金属製の屋根のお堂のほとんどはトタン葺きで銀色なのに、このお堂はめずらしく銅版葺きで赤いんですね。

なるほど「いのたき」の「い」は「井」の意味かもしれませんね。
「猪」も「井」も旧かな遣いでは「ゐ[wi]」ですからありえますよね。

あ、いや鎌倉時代以降は「ゐ[wi]」も「い[i]」も発音の区別がなくなって[i]と発音していたらしいんですが。

今ちょっとひもといてみると「阿波のお堂」には「伊能滝堂」となっていますな。
発音に[wi]と[i]の区別がなくなっていたら「伊」もセーフですね。

案外江戸時代はほとんどの場合かな表記だったのかもしれませんよ。

追伸

「阿波のお堂」にもこのお堂はお大師さんが本尊と書いてあるんですが、白うさぎさんの写真を見ると「南無弥勒大菩薩」と読めますね。

弘法大師は高野山の奥之院に入定されるとき
「われ、閉目ののちは兜率天に往生し、弥勒慈尊の御前に仕え、五十億余年ののち、必す慈尊とともに下生せん」
(自分はこれから弥勒菩薩のいる所へ行って、五十数億年後に弥勒菩薩とともにこの世に戻って来る)
と弟子達に遺言したらしいんで弥勒菩薩を祀ることすなわちお大師さんを祀るということなんでしょうね。

追伸の追伸

先の投稿からもいろいろ調べると、やはり弘法大師そのものを、弥勒菩薩と重ねる、という信仰があるそうです。
想像どおり弘法大師の遺言に起因しているそうです。
そのため、弥勒菩薩の種字(しゅじ。その仏様を現す梵字。イニシャルの梵字)と、弘法大師の種字は、同じ「ユ」の字を使うんだそうです。
この信仰だと弘法大師は弥勒菩薩の化身ということになります。

Re: タイトルなし

阿波狸さんへ

魅力あるお堂がたくさんあります。
にし阿波はお堂の宝庫ですね。